サーキットレースの思い出


※完全に自分用の日記です。お笑い要素もないし若干シリアスってるので自分語りやシリアスが苦手な人は戻ることを強く推奨します。

ここだけの話。私が小学生ぐらいの頃真面目にプロレーサー(F1系)になる事を目指していた時期がありました。
プロレーサーを目指すためには レーシングカート→ナントカナントカ(真面目にやれ)→F3000→F1というステップアップが最も打倒みたいな話をされたことがありレースのB級ライセンスまで取得していたことがありました。
しかし紆余曲折の末レーサーとしての夢を断念し今に至るというしょうもない経歴を持っています。

それから数十年。前々からもう一度レーシングカートに乗ろうという誘いを受けており
今日そのサーキット場へ再び足を運んできました。




懐かしい。本当に懐かしい。
ほのかに香るガソリンとゴムの臭いをかぐとサーキット場に来たなぁっていう実感が沸く。
今回お試しでぐるぐる走る予定だったのですが人数もそこそこいたので最後にレースもすることに。むむむ、これは真面目に走ったほうがよさそうか?

今回私が乗ることになったカートがこちら。




最高速度は60Km程度。レーシングカートとしてみると決して早くはないですが当然遊園地のゴーカートなんかと比べたら遥かに早いし音もでかいので何十年ぶりに乗る身としては一瞬身が竦むほど。


※ピットインからちょうど出た先にタイムを表示する電光板もあり、コンマ一秒単位まできっちり計測することが可能。

ヘルメットを被りレーシングスーツを身につけ完熟走行をしたのちに全力でぐるぐると走ってみる。
一人マジモンのプロレーサーがいて化け物急に速く一生懸命ライン取りを真似てみるがこの時点では全く追いつかない。
っていうかホームストレート、バックストレートをアクセル全快で突き抜けた結果ブレーキが間に合わなくてタイヤに激突したりレース始まったら完走できるのかどうかすら怪しいレベルに。

流石に時速60Kmっていうのは速くて身もむき出しなので車なんかと比べて全然体感速度が違う。っていうか一歩間違えると死ぬ競技なだけあって恐怖心との勝負になることもしばしば。
最終コーナーからホームストレートへ続く箇所なんてアクセル全快で突き進む事が出来るが体に襲いかかるGが滅茶苦茶きついしハンドルも堅いわで曲がる時は息止まってしまう。
ホームストレートの長い直線に来た時は思わず息が荒くなるほど。うーん、小学生の頃はこんな感じではなかったのはあれか。当時そんなに攻めきれていなかったのか?
大人になってネジすっ飛んだ所も多いのであの頃と比べるとかなりアクセルを踏むようになったと思う。現に止まりきらなくて何回も突っ込んだわけで(ブレーキ踏めよ。
っていうか無茶な追い抜きをしようとして接触してサッカーで言うところのイエローカード突きつけられる事も一回。


※左の赤い服を着たのが私。その後ろをピッタシくっついて煽りまで入れてくるプロレーサー。


カートはブレーキポイントを探るのが難しい。ブレーキが後輪についていて一般者に搭載されているABSなんか当然積んでいないので全力で踏むと一瞬でスピンする。ハンドル切っている最中にブレーキを踏んでもスピンする。(そのため減速曲がり角では逆にアクセルを踏んでいく。
踏み加減によってスピンしたりしないこともあるがそれを走りながら計算して「ここまでは大丈夫。」「まずい、ベストコースからずれたからこのぐらいか」などと考えながらペダルを踏んでいくのはなかなかしんどかった。

何回もツルッツル滑ってはアクセル踏みながらカウンターステア当てて必死に体制立て直したり中盤「イニシャルDか!」って突っ込みが入ってしまいそうなほどヘアピンをドリフトしながら突き進んだ箇所もあった。
一周45秒程度で周回できるコースなので決して広いわけではないがシケインやコーナリングが非常に多く、プロレーサーの一人が「まるでモナコみたいなコースだな」と言ったのは的を得た発言だったと思った。


何度も練習してはイメージトレーニングを繰り返す事二時間程度。
練習走行が終了しレースが始まる。ピットインからカートを走らせ冷たくなったタイヤを暖めるために蛇行走行を繰り返す。うーむ、これだ。これがまさにレース。

一周周り開始地点につく。ブロンブロンとエンジン音が鳴り響いた後、スタートフラッグが振られた瞬間、全員がアクセルをめい一杯踏み第一コーナーへ向けて走らせた。
このレースが始まる前、「私には本当にレーサーとしての素質はあったのかどうか」という疑問を浮かべていた。今回プロレーサーも何人か混じっての勝負だったので万が一1位に終わるようなことがあればあると思って良かった。

練習のとき散々プロレーサーの人達に追い抜かされていたがあえて譲ってライン取りの参考にさせてもらうためだったので、レースが始まった後は勿論譲る気0。
追い抜いて1位になったり抜かれて2位になったりかなり激しい争いを繰り広げた。


※追い抜いたり追い抜かされたり。

結論を言うとどうやらレーサーとしての素質は一応あったと見てよかったようだ。
奇跡としか良いようがないがずっと2位で走っていたが最後の最後で前を走っていた人がコーナリングで大きく外側に膨らんでいったので強引にイン側にねじ込んでいき1位奪還。そのままホームストレートへ向けて一直線、結果まさかの1位フィニッシュで終わった。



※最後の最後、追い抜いた瞬間。ご覧のとおり強引にねじ込んんだので後輪が接触している。

無事1位でチェッカーフラッグを迎えてピットインに入った後、2位のプロレーサーが後味ワルゥッ!!とか叫んでいたが今の私にとってそれは最高の褒め言葉でしかない。


ベストラップではやはり残念ながら負けていた。しかしそれでも僅か一秒の差でしかなかったため(勿論本当のレースとなればこの1秒は大きな差なのだが)、ここまで食いつき挙句の果てに追い抜いてゴールしたところは賞賛に値するレベルだったようだ。


激闘を繰り広げた後は荷物をまとめて車に乗って自宅へ帰っていった。
車に乗りながら少しだけこんなことを思ってしまった。

「もし小学生のとき、ひたすらレーサーの夢を追いかけていたら今頃どうなっていたんだろうなぁ。」っと。








少なくともビャアアアアアレミリャアアアアア^^だなんて事は言っていなかっただろうなぁ。(黙


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